ルーム2、ショーケース10
陶器の彫刻水差し
ペルー北海岸
形成期(紀元前13世紀半 – 紀元後1世紀)
ML010470
古代アンデス社会の芸術では、ネコ科動物や蛇、鳥の身体的特徴が融合した超自然的な存在が表現されている。
この神話的存在は各動物が象徴する天上・地上・地下の三世界の力を併せ持っていた。
蛇の体に鳥の頭やネコ科動物の足を加えた容姿をはじめ、様々な形の融合が存在した。
この神話的存在、或いは三世界の権力を持つ神が生まれた背景は、社会が拡大するにつれて新たに発生する諸問題に対処する必要性であった。
より大きな問題に立ち向かうには、新たな融合神が持ち得るより強大な権力が必要とされたのである。
このような融合神誕生のプロセスは、形成期末期、南部ではビルー文化、サリナール文化、ビクス文化、南部ではパラカス文化において認められる。